靴の「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」の違いとは?

大量生産型の既製品ではなく、熟練の靴職人が培ってきた技術と経験から完成する「フルオーダーメイド」の靴。たった一人のために木型からあつらえることで、美しさと歩きやすさの絶妙なバランスが生まれるという、実に贅沢な品です。自分の足にぴったりで、さらにヒールの高さや形状、革の種類やデザインも選べるなんて夢のような話ですが、靴づくりには様々な工程が必要で、かつ大量仕入れによるコスト削減ができないため、どうしても高額になります。 一方、「足にトラブルを抱えているわけではないので、既製品より少し履きやすければいい。デザインや素材も、ある程度決まったパターンの中からカスタマイズするくらいで十分」という温度感の方には、「セミオーダーメイド」という選択肢もあります。 ただ、一言で「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」と記しても、その内容や価格は企業によって異なります。そこで今回は、本サイト『Shoe Tree』の運営元であるダイナス製靴株式会社における「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」(に近い商品)の違いをまとめました。 ※ ダイナス製靴は、1984年、日本で初めて「フルオーダーメイド靴」の呼称を使い始めた企業です。 「フルオーダー靴」と「セミオーダー靴」工程と価格の違い 1966年創業で、これまでに数千足のフルオーダーメイド靴を作ってきたダイナス製靴株式会社には、「フルオーダー靴」と「デザインオーダー靴」と「カスタムオーダー靴」があります。その工程と価格は以下の通りです。 ◆ フルオーダー靴(30〜50万円:税抜) 病気や事故で足の長さや大きさが違うなど、既製靴がまったく合わない方が注文されます。 ∟ 熟練の靴職人が、お客さまの足の診断(問診、見診、触診)をしながら、忠実な足型を再現できる3D計測機を使い、足型を計測します。それをもとに3DCADを使って【木型】を作り、型紙を作ります。 ∟ お客さまのご希望のデザインで「試験(試し履き)靴」と「本番靴」をお作りします。  ∟「試験靴」を日常生活の中で履いていただき、充分に検討・確認をしていただいた上で、お客さまのご不満やご要望をお伺いし、必要に応じて再度靴合わせをします。   ∟ 満足した方には同じ型、同じ仕様で「本番靴」を制作し、木型をつけてお渡しします。   ∟ ご不満のある方には納得いただけるまで修正を繰り返し、満足が得られたところで完成品を作ります。 ◆ デザインオーダー靴(18万円〜:税抜)過去に当社で製品化されていない特殊なデザインや製法の靴をお作りします。 ∟ 熟練の靴職人が、お客さまの足の診断(問診、見診、触診)をしながら、忠実な足型を再現できる3D計測機を使い、足型を計測します。それをもとに3DCADを使って【木型】を作り、型紙を作ります。 ∟ お客さまのご希望のデザインで「本番靴」のみお作りします。 ◆ カスタムオーダー靴(13万円〜:税抜) 当社で製品化されているデザイン、または似たデザインの靴をお作りします。 ∟ 熟練の靴職人が、お客さまの足の診断(問診、見診、触診)をしながら、忠実な足型を再現できる3D計測機を使い、足型を計測します。それをもとに3DCADを使って【木型】を作り、型紙を作ります。  ∟ お客さまのご希望のデザインで「本番靴」のみお作りします。 ※ どのタイプの靴でも、2足目以降、同じ木型を使用する場合は、9万円(税抜)〜になります。※ できあがった靴を履いているうちに、なんらかの不都合が出てきた場合は、アフターケアも対応しています。※ ご希望される方には、靴の内側にお名前やイニシャルなどの刺繍をいたします。 「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」、お勧めなのは? 「フルオーダーメイド」でも「セミオーダーメイド」でも、靴の品質と履き心地は靴職人の技術と経験によって左右されますし、いずれも上質な素材を使用するため、その品質はおおよそ値段に比例します。 足に何らかのトラブルや悩みを抱えている方には、その方の足の特質や病理を考慮しながらデザインを決められる「フルオーダーメイド」をお勧めします。一方、足が健康な状態にあり、そこまでのフィット感は求めず、とにかくデザインが自分好みであれば良い、という方には「セミオーダーメイド」をお勧めします。 ダイナス製靴株式会社のオーダーメイド靴にご興味がおありの方は、以下からお問い合わせください。ご相談内容に応じて、靴職人がオススメのタイプをお伝えします。 https://kikuchi-pumps.com/contact/ … 続きを読む 靴の「フルオーダーメイド」と「セミオーダーメイド」の違いとは?